【 介護施設の特徴の違い 】②（特養・有料老人ホーム等）

特養と老人ホームの違いに関する情報を大阪を中心に、利用料や介護度にフォーカスして解説します。特養と有料老人ホームはどう違うのか、その利用料や介護度について知りたい方に役立つ内容を提供します。特養や有料老人ホームを検討されている方はもちろん、お子様がご両親の介護を考える際にも参考になる情報をお届けします。それぞれの施設の料金や入居条件、サービス内容、施設数など、比較しながら理解を深めていきましょう。

特別養護老人ホーム（特養）は介護が必要な方に、介護サービスと生活の場を提供する公的な介護保険施設です。法令では介護施設と定義されており入居にも条件があります。

特別養護老人ホームとは、在宅での生活が困難な要介護状態の高齢者が入居できる介護保険施設です。「特養」の呼称でも知られています。民間運営の有料老人ホームなどに比べて低料金な点が魅力ですが、要介護3以上の方しか入居できないなど、条件が厳しく設定されています。

厚生労働省の発表によると2019年時点で全国に32.6万人いた待機者が、2022年4月時点では27.5万人まで減少していることが判明。特別養護老人ホームの基本的な入居要件が要介護3以上に改正された2015年以降、入居待ちは緩和傾向と言えます。

特に地価の安い郊外では多くの特養が建ち、入居者獲得の競争が激しく、待機者がほぼいないです。生活相談員が入居者獲得の営業をしないと入居数を維持できない地域もあります。現在はほとんどの地域で入居者の奪い合いです。相談員をしていた自身の体験です。

特別養護老人ホームでは、都道府県ごとに定められた基準に則ってサービスが提供されています。生活全般でさまざまなサポートを受けられるため、ご家族にも安心していただけることでしょう。

食事

栄養士が献立を立て、栄養バランスや入居者の身体状況・嗜好を考慮した食事が提供されています。食事は入居者の楽しみのひとつなので、彩りの良いメニューや季節に応じた行事食、誕生日の特別食なども工夫しています。また、自立支援のためにできるだけ離床して食事するように促し、家庭と同じような時間帯に提供されています。しかし反面、利用者に自由な時間に食べれないという、規則みたいになっているのが現状です。

入浴

多くの事業所で入浴回数は週2回以上と設定されています。が2回のところがほとんどです。

健康管理・緊急対応

施設医、または訪問診療を行う医師や看護職員が健康管理を実施。緊急時や夜間に看護師がいない場合は、すぐに連絡が取れるようにオンコール体制を敷いています。各職種が連携して感染症や食中毒の予防にも努めています。

看取り

近年では看取りに取り組む施設も多くなっています。慣れ親しんだ施設で最期を迎えられるよう、医師、看護職員、介護職員などが連携。本人やご家族とコミュニケーションを取りながら、看取りに関する介護を受けられます。厚生労働大臣の基準に該当する入居者に看取りを行った場合、看取り加算分の費用がかかります。看取り介護が老人ホームと決定的な差と言える施設が多いです。有料老人ホームでも看取りを行うとこが増えてきました。ただ高級有料老人ホームは看取りどころか、要介護で出ていっていただく施設もあります。ここは施設よって違うので確認してください。

家族の介護負担を減らす意味での施設でも、その施設によってさまざまな考え方があります。一概に何処が良い、悪いではなく、何を優先するかをよく考えて施設選びをしてほしいと願っています。

有料老人ホームについて次回更新していきます。

介護職の方で色々な意味で悩まれている方、転職は恥ではありません。自身の体を守るため、皆さんは我慢しなくていいので、自分がやりがいを感じる施設、気分が楽になる施設を選んでください。

絶対に無理はしないように願っています。